西村玲子「玲子さんののんびり老い支度」
図書館に行ったら「玲子さんののんびり老い支度」(西村玲子 著)という本を見つけました。
タイトルを見た瞬間、最近亡くなられたこと(といっても一年くらい前?)を思い出し、すぐさま本を手に取りました。
若い頃、この方のイラストやエッセイが好きでした。
とてもおしゃれでステキだなあ、ため息をつきながら憧れの眼差しで見てました
でもこの本は今までとはちょっと違います。
自身が病気になり、入院生活を送り、退院したものの前のようには動けない。
さらに長年一緒に暮らしていた猫が亡くなり気持ちも落ち込みがち。
自分を取り巻く環境ががらりと変わり、嫌でも人生の終わりみたいなものが見え隠れすれば誰でも気持ちや考えも変わります。そんな時に書かれたエッセイとイラストです。
特に納得というか共感したのが「今何が一番大事か、というシンプルな思考に集中しようと思う」という一節
例えばこの悲しみの日に会いたい人は誰か、どんな服装でいたいか、どんな書物を読みたいか、どんな映画を観たいのか、音楽は何が聴きたいのか、など。
自分の気持ちを大切に一日一日心を込めて生きていく、そんな意思を感じました。
そう、時間は有限なのです。いつか○○したい・・・でもそのいつかはいつなんだろう?そのいつかはホントに来るんだろうか?
かけがえのない今、叶うならば今このときを自分の気持ちに正直にシンプルに生きていきたい。改めてそんなふうに思いました。
本が発行されたのは2018年、亡くなる3年位前ですね。玲子さんからの魂のこもった贈り物のような本だと思いました。
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