お茶でも飲みながら

日々の暮らしの出来事や思ったこと感じたことなど思いつくまま綴ってみます。

まずはあなたのコップを満たしましょう

そんなタイトルにひかれて読んだ一冊。表紙には可愛い一輪の花がコップの水に差してあります。


著者は玉置妙憂さん。その名のとおりお坊さんなのですが、それだけではありません。

もともと大学では法律を学び卒業後は法律事務所で働いていました。でも息子さんに重度のアレルギー症状があったので「息子専属の看護師になろう」と看護師資格を取り病院に勤務。


これだけでもビックリなのに、癌になった最愛の旦那様を積極的治療はせずに自然死という形で見送ったあと開眼。出家を宣言し、修行を積み僧侶となったという驚きの経歴をお持ちです。一体人生何周目?と聞きたくなってしまいます。


現在も看護師として勤める傍ら院外での様々な活動に関わっているそうですが、医療と宗教という一見相反する二つの世界で、どちらにも偏ることなく優しく時には厳しく語りかけてくれます。


特に女性の場合は仕事を持ちながら家事育児、さらには介護などいろんな負担を抱えがちだけど、まず自分自身が幸せでなければうまくはいかない。何で私ばっかり・・・そんな不満を抱えていたら人に優しくはできないですよね。


「悲しいときは泣けばいい。いずれお腹も空いてくる」とか「寝不足で人助けはできませんよ」とか見出しを読んでるだけでも心にストンと落ちてくる。


すでに4人の親を見送り、3人の子どもが独立した私にも小さな悩みや日常のモヤモヤがないわけではありません。誰しも多かれ少なかれそういうことがあると思います。心が穏やかになり、希望が持てるヒントにたくさん出会えて良かったと思います。