お茶でも飲みながら

日々の暮らしの出来事や思ったこと感じたことなど思いつくまま綴ってみます。

垣谷美雨初エッセイを読む

垣谷美雨さんの作品は好きで結構読んでます。面白くていつも一気読み。


「あなたの人生、片付けます」や「姑の遺品整理は、迷惑です」では断捨離や遺品整理について深く考えさせられたし、大きな影響を受けました。その後しばらくは、私の断捨離も進んだ?


「子育てはもう卒業します」には深く共感したし、「うちの父が運転をやめません」は我がことのように読みました。


そんな垣谷美雨さんの初エッセイが出たというので早速読んでみました。タイトルは「行きつ戻りつ死ぬまで思案中」 何か今の私みたい?

今まで意識しなかったけど同世代なのですね。子育て支援などという言葉もなく、まだ男尊女卑の考えも根強く残る時代に、仕事をしながら子育てをしたという共通項があるだけで同士のような気分です。


疲れきって帰ってきて、子どもに「お母さん、今夜のごはんはなあに?」と聞かれ思わず「その質問、大っ嫌いなのよ。二度と聞かないでちょうだい!」と金切り声で叫んでしまったという件は読んでて切ない。子どもたちが大きくなってもイライラをぶつけたことを思い出しては自分を責める日々。鬱状態だったこともあったとか。そこまでではなかったけど、私にもそれと近い経験がある・・・涙が出そうになった。


また小説家になったきっかけにも驚いた。ぜひともこのテーマで書きたい!という強い思いがあったのかと思いきや・・・体力的に会社員生活を続けるのが年々厳しくなり、何か家でてきる仕事はないかと考えたのがきっかけという。でも誰にでも書けるもんじゃないからやっぱり才能があったのでしょうね。


ご本人はあとがきで「こんな私的な話、誰が読むんだろう」と書かれているけど、私は面白かったです。もちろんちょっと違うなと思う所もあったけど、同じ時代を生きた同士?の率直な思いや意見は単純に面白い。


さてさて次はどんな作品を出してくれるのか楽しみです。